30代、ギャンブル依存症が書くブログ

20代で多くのものを失った。30代では全てを失う気がする。

ギャンブル依存のチャート(始まり~回復まで)

ギャンブル行動がどういう段階を経て依存へと向かうのか、そしてどう回復していくのか、それらをチャートになった資料を下記に貼ります。

これは、ギャンブル依存症についてYoutubeで発信されているNickさんという方が、ロバートカスター博士が作ったものを和訳した資料になります。これが凄く分かりやすいので、シェアしたいと思います。自分自身のことを当てはめてみても、大変腑に落ちる内容です。

図の中央下には、なかなか強烈な言葉が入ってきます。「絶望」「犯罪」「逮捕」「感情の崩壊」・・・自分自身は、犯罪や逮捕とは幸いにも無縁でしたが、絶望や感情の崩壊は経験しています。私のように依存症が進行していくと、こうした強烈な言葉に自分が当てはまってしまう可能性があります。ギャンブル依存症は「本人の意思の問題」だとか、「本人の甘え」だとか、「こうすればすぐに辞めれるのに」とか、なにせそういった類の言葉で片づけられる事も多いかと思います。でも、この図を見ると簡単に回復することが難しい、根が深い問題であることが少しでも分かって頂けるのではないでしょうか?

今の私について話します。両親にもギャンブルと借金について自白し、通院もはじめ、そして徐々に公言する人を増やしている状況です。つまり、助けを求め始めました。そして、ギャンブル依存症である現実、借金がある現実、生活が破綻しかけているという現実と向き合えています。つまり、このチャートの中では「臨界期」にいるのだと考えます。これが今の私の立ち位置です。

またこの臨界期に関して、以前私が書いた「自分自身がギャンブル依存症であることを認める大切さ」という記事と整合性があると感じました。

gamble0601.hatenablog.com

次に、過去の自分自身を振り返ってみます。私は数年前にボランティアに参加しました。もちろん身近な場所で災害が起きたからではあるけど、ギャンブル中心の生活をしている自分にとっては何かきっかけになるかもしれない、という思いがあったのです。また、私は経験したことがないグループワークに、以前からとても期待していました。(今も期待していますが。)私と同じようにギャンブル依存に陥った相手と対話することで、相手の事を理解してみたい、自分の事を理解してもらいたい、という思いからです。自分自身で解決できない事が頭の中で分かっていたので、とにかく他者と私の関係、つまり社会性を取り戻し、そして磨いていく、それが解決方法になると考えていたのだと思います。

しかしながら、こうして私の過去の行動と表を対比してみると、私の考えがずいぶん飛躍してしまっていることに気付きます。つまり私は、図でいうところの「成長期」の事ばかりを考えていたし、今もなおそう考えている気がしてきます。「早くこの問題を解決したい」と常に考えていたし、考えているからこそ、だと思います。

私が行ったボランティアという行動は、一般的に良い行動だと思います。でも、その時の私は、臨界期にある「正直に助けを求める(自白する)」という行動や、「明確に考えてみる」という行動なんて、とても出来ていませんでした。自分にも他人にも嘘をついている状況だったのです。それらの解決をすっ飛ばし、「何か行動すれば変わるかも」と安易に思いやってみたのですが、結果的に私自身の行動は何も改善されませんでした。そして、私が期待しているグループワークも、途中で離脱する方が多いと聞きます。たぶん、途中でギャンブルをしてしまうからだろうと想像します。せっかく回復に向けて少しずつ積み上げていても、ギャンブル行動をしてしまえば、もうどうでもよくなってしまう、という感情の働きは想像に難くありません。回復に向けて、ステップアップしていく事が大事なのだと思います。

 

私自身、このチャートがものすごく腑に落ちました。徐々にステップを踏んでいく大切さにも改めて気づけたような気がしました。だからといってグループワークをしたい今の気持ちは変わりませんが、ギャンブル依存の治療は、一歩一歩であると改めて認識させられました。まずは目先の事からスタートしていく事が大事ですね。